そんなわけで、家には財産(家、土地)なんてものは持ってなかった。
それでも、自分がんばって仕事(当時は社員テニスコーチ)していて、彼女も出来、結婚の約束をして彼女の親御さんへご挨拶に行った。その時父親は同行しなかった、いやがったのである。
婚約者とは、「自分は家とかの財産は無いから、これから二人で築いていこうね」って話してあってそれで同意していた。
で、会話が弾む中、婚約者の親御さんから「今後はどう考えていますか?」と母に質問したところ、農家生まれで膿家脳の母が言ったことは「長男だから、そのうちに同居して一緒に暮らす」ってことを言い出しやがった!・・・だから、継ぐべき家も土地も無いだろ!っての・・・
その時の婚約者と婚約者の親御さんの顔色がみるみる変わったのがわかった。
その時の婚約者とその両親の顔は今でも忘れない。
帰り道には「継ぐべきものが無いのになんで同居なんだよ!一緒に住むなんて約束してないだろ!」と母に言ったら「長男はそれが常識で周りはどうのこうの・・・」って言ってたが、親戚周りは家もあって商売も農業もやってて、我が家とは全然違うだろう!」と言っても「でもでもだって・・・」
自分は、転勤が続いていてその間に結婚も果たした。そしてたまたま赴任地として水戸に赴任した。もちろん住居は別。
そこで父の癌が発症。病理学の知識があったので「あと半年の命と思ってくれ」と母と妻には告げた。優しい妻であったから、出来るだけの協力を惜しまず、それは嬉しかったが、こっち(自分)はほぼ壊れていた。基本「ざまぁ」としか思ってない。
余命半年だったところ10ヶ月生き延びた。手術は不可能な場所であり、高齢(と言っても64才)だったため、そのまま温存での治療をお願いした。
そして、亡くなった後も一悶着、修羅場待ってた。
つづく
COMMENT